離婚のケース別考察その1「自分も相手も離婚したい」場合

ご相談を通して得られた「智」
ご相談を通して得られた「智」
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4月になりましたが、
新型コロナウイルスは
ますます広がり続けているようで、
東京都をはじめとして
首都圏の感染者は増え続けています。



外出の自粛要請も続いており、
そういったことのストレスや
今後の不安などもあいまって、
DVや虐待が増加するおそれが
高まっているようです。



東日本大震災の後も、離婚が増え、
「震災離婚」という言葉が
一時、取り上げられたりしていましたが、
この新型コロナウイルス禍でも、
離婚が増えていったり
するのかもしれません。



「コロナ離婚」などといった言葉も、
すでに登場してますしね。



でも、コロナや震災といった
非常時か否かに関わらず、
いざ本気で「離婚したい!」と
思ったとしても、実際には、
「離婚」っていろいろと
難しいんですよね。



ということで、
今回から何回かにわたって、
制度的なことも少し絡めつつ、
私が考える
離婚を考える際の難しさについて、
書いていってみたいと思います。



まず、
離婚に対しての当事者の思いをもとに、
ケースの態様を
4つのパターンに分けてみますね。



①自分は離婚したい。相手も離婚したい。
②自分は離婚したい。相手は離婚したくない。
③自分は離婚したくない。相手は離婚したい。
④自分は離婚したくない。相手も離婚したくない。 



まぁ、④は、双方の思いが
「離婚したくない」で一致しているので、
厳密にいえば、「離婚の問題」では
ないのかもしれませんが、
「離婚」がちらつけばこその
「離婚したくない」なので、
これも「離婚の問題」の
ひとつの態様に含めることにします。



で、今回は①の
「自分は離婚したい。相手も離婚したい」
について。



さきほど、
「離婚の難しさ」について
書いていくと述べましたが、
挙げた4つの態様の中で
一番難しくないのが、①ですね。



日本は協議離婚ができますから、
お互いの意思が
「離婚したい」で一致していれば、
べつに理由なんてなくても
離婚できちゃいます。



離婚届を出せばいいだけですね。



とはいっても、
子どもがいる場合には、
子どもの親権をどちらが持つのか、
親権者を決める必要がありますので、
親権をどちらが持つのかが決まらないと
離婚できません。



日本では、
夫か妻のどちらか一方のみにしか
親権が認められないので、
①のケースでは、
夫と妻のどちらもが
親権を持つことを主張している場合には、
このハードルを越えることが、
まずひとつの難しいところと
いえるでしょうね。



あとは、金銭面など、
離婚するにあたっての
条件で折り合いがつかない場合や

持ち家がオーバーローンで
その調整がつかない場合なども、
①のケースで離婚がなかなか進まない
難しいところといえそうです。



離婚(が絡む)問題の中で、
法律や制度、
お金や条件といった問題をハード面、
心の問題をソフト面とすると、
この①のケースでは
ハード面での問題が
主なものになってくるといえそうです。
(もちろん、ハード面についても
 心の葛藤は生じますが・・・)



こういったハード面で
問題が生じているのであれば、
やはり弁護士さんに相談することが
スムーズな離婚につながっていく
ことになるかと思います。



あと、この①のケースで
ちょっとお伝えしたいなぁと思うのは、
“ 隠れ① ” といえるようなケースですね。



仮面夫婦よりも
もっと先をいくような、
もう仮面をかぶることも
していないんだけど、
形の上では “ 夫婦 ”
みたいな感じですかね。



相手が帰ってきた音がすると、
さっと2階に上がって、
相手が自分の部屋に入ったら
それをみはからうようにして
1階に降りるといったように、
お互いに忍者みたいにして
暮らしていたり・・・。



ちゃんと話し合う機会を逸したままに、
「このままでいいんだろうか・・・?」
「もういい加減、なんとかしたい」
と思いつつも、
何年も過ぎてしまった・・・。



こんな場合は、
頑張って勇気を出して
自分から動いてみると、
事態が動いたりします。



もう仮面生活を通り越した
忍者生活が長くなっていると、
いちから離婚について
話し合ったりするのも
ハードルが高いでしょうから、

こんなときには、
話し合いのたたき台となる
“ 離婚協議書案 ” のようなものを
あらかじめ作っておいて、
それを相手に持ち掛けてみる
というのもおすすめです。



この “ 隠れ① ” のようなケースは、
最初の “ 一歩 ” を踏み出すのに
たくさんのエネルギーがかかるので、
意外に大変なんですよね。



でも、
頑張れば新たな局面が拓けやすい
ケースでもありますので、
もし、息のつまる忍者生活に
終止符を打ちたいと
思っているのであれば、
ぜひ、勇気を出して
頑張ってみましょう。



「離婚の難しさ」について
書いていくと宣言したはずが、
なんだか違う方向に
いっちゃいましたかね・・・。



ま、いいや ^ ^ ;



次回は、②か③について
書いていきたいと思います!




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