「本当に危険な産後クライシス」脱出のためにおススメの1冊

おすすめの「本」から
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いきなりですが、
「産後クライシス」という言葉を
ご存知でしょうか?

 

今では、産後に訪れる
夫婦の危機を表す言葉として
すっかり定着した感がありますが、

もともとは、NHKのテレビ番組の
「あさイチ」から発信されたものでした。

 

「あさイチ」が、
ベネッセ教育総合研究所の調査で

「出産後2年のうちに
 夫への愛情が40%も下落する」

という結果が出たことを受けて、

この出産後に夫婦の関係が
急速に冷え込む現象について、

特集を組んで放送した際(2012年9月)に、
この現象を「産後クライシス」と
名付けたそうです。

 

この「産後クライシス」と名付けられた、
出産後に夫婦の関係が
急速に冷え込む現象自体については、
特にここ数年で始まったものではありません。

 

妻の妊娠期からその後の出産後には、
夫婦の関係に危機が訪れやすく、

この時期が夫婦の関係にとっては
とても危険であることは、夫婦問題を
扱ってこられた方たちの間では
昔からよく言われてきたことなので、

夫婦関係を扱った書籍であれば、
だいたいこの時期の危うさについては
取り上げられていることと思います。

 

ただ、一般的には、
幸せいっぱいのイメージが抱かれてきた
「産後」について、

「産後クライシス」と名前が与えられた
ことによって、

「自分達もそうだ」「自分達もそうだった」
という認識も含めて、
一気にこの時期の危うさについての
認知が広まったようです。

 

実際、私自身が夫婦の問題について、
ご相談をお受けしていても、
この産後クライシスの問題は
深刻だな、と感じています。

 

今がまさにその状態である方も
いらっしゃれば、もう子どもは
手を離れつつあるという方でも、

今の冷え込んだ関係も元をたどれば
原因は産後クライシスにあったり、
ということも多々あります。

 

そして、この時期は、
不倫・浮気の危険が
一層増すときでもあります。

 

私の実感としてなのですが、
産後クライシスそのもので
相談に来られるという方はわりと少なく、

それが、
産後クライシスの範囲を超えて、
どちらか一方の不倫・浮気に
発展してしまったり、

具体的に「離婚」というワードが
出るようになったり、

といった状態になってから
ご相談に来られる方が
多いように思います。

 

でも、
一方の不倫・浮気に発展してからでは
受けるダメージが大き過ぎますし、

一方が離婚を決意してしまってからでは
修復は相当に難しいのが現実です。

 

なので、
不倫・浮気に発展する前、
一方が離婚を決意してしまう前、

いわゆる産後クライシスの範囲に
問題がとどまっているうちに、

この問題に対処していくことが
「とっても大事!」と感じています。

 

ところで、
この産後クライシスですが、

「産後クライシス」という
現象としてはひとつであるのに、

その現象を妻である女性の側から見るか、
夫である男性の側から見るかで、
その景色はかなり異なってくるんですよね。

 

そこで、
産後クライシスに陥ってしまった場合に、
妻の立場と夫の立場とで、

その見え方・感じ方に
どんな違いが出てくるのかを
ちょっと見ていきましょう。

 

まず、出産後、妻である女性は、
出産前とは生活が
何から何まで変わってしまい、

24時間、
育児に翻弄されることになります。

 

一方、夫である男性は、
子どもが生まれた後も

「朝起きて仕事に行き、
 夜になると家に帰ってきて寝る」

という基本的な生活スタイルを
変える必要性に迫られることもなく、
身体的にも何の変化もナシ。

 

出産後の妻と夫、
この両者の間には、
産後クライシスを招く
大きなギャップがあるんですよね。

 

妻の方は激しい変化に
必死に対応しているのに、
夫はそれまでと同じように過ごしている。

更には、
その妻の激しい生活の変化と、
その変化への必死の対応に、
夫は気づいてすらいない・・・。

 

そんな状況の下では、
妻から夫への評価(愛情)が
ガタ落ちしてしまうことは、
想像に難くありません。

 

ただ、この状況・・・、
妻だけでなく夫にとっても
不満が溜まる一方となっていることが、
実は多いのです。

 

例えば・・・、

 

①頑張って仕事をして、
 やっと家に帰り着いてみても、
 イライラした妻が怖い顔で待っていて、
 冷たくされたり、話しかけても
 つっけんどんな受け答えしか
 してもらえなかったり、

 

②妻が激しい変化に
 必死で対応しているために、
 すっかり自分(夫)への関心を
 失ってしまっているように
 感じてしまったり、

 

③すべてにおいて子ども優先と
 なっていることに対して、
 妻の自分(夫)への愛情が
 激減してしまったように感じてしまったり、

 

④ホルモンの関係や必死の育児で
 疲れ切った妻の性欲が
 減退してしまっていることにより、
 なかなかセックスできないことを
 不満に感じたり・・・。

 

もちろん、すべての男性がそうだ
というわけではありませんが、
これらのことは、
この時期に男性が抱く不満として
よく挙げられることです。

 

特に、②~④の不満を抱く男性は、
このような不満を抱き続ける状況にあると、
不倫・浮気に走る可能性が高いといえます。

 

積極的に不倫・浮気に
走ろうとはしていなくても、

そんな状態で夫婦仲に
不満を抱いているときに、
他の誰か(女性)が現れて、
夫の目の前をウロウロしないとも
限らないですからね・・・。

 

本当は、男性には
自分の子どもを産んでくれた女性(妻)を
メチャクチャ労わってあげてほしい。

子どもを産むって、
経験できない男性からしたら
たいしたことないように
思えるかもしれませんが、

お腹の中で育てる10ヶ月はもちろんのこと、
出産時も、出産後も、
体のダメージを含めて、
本当にいろいろと大変なんですから。

 

そして、
出産という大仕事を終えた妻には、
ただでさえ大変な毎日が待っているのだから、

こんな産後クライシスの心配や、
夫が不倫や浮気に走る心配など
無用であってほしい。

 

でも、もし、
今、自分たち夫婦は産後クライシスに
陥ってしまっているのかもしれない
という自覚があって、

「もしかしたら、
 相手は離婚を考えているのかも・・・」

と想像したときに、
手足の先が冷たくなるような
感覚を覚えたりするのであれば・・・、

この産後クライシスを克服するために、
自分ができることを
始めた方がいいかもしれません。

 

特に、妻が仕事を持たずに
育児に専念している場合などは、

産後クライシスからそのまま離婚に
突き進むことになってしまったら、

母子ともに貧困に陥ってしまう
可能性だってありますからね。

 

そこで、
「自分ができること」の手始めとして、
まずは、「産後クライシス」を
科学的に知ることから
始めてみるのはいかがでしょうか。

 

ということで、そのために
私が読むことをお薦めしたい1冊が、
主婦と生活社から出されている

『NHKスペシャル「ママたちが非常事態!?」
 取材班〈監修〉ふじいまさこ〈著〉
 「ママは悪くない! 子育ては
 ” 科学の知恵 ” でラクになる」』です。

 

 

マンガの部分も多く、
分かりやすく読みやすく、
そして、ユーモアもたっぷりで、
とっても面白い!

 

産後の女性が
情緒不安定気味になってしまう理由や、

夫にキレやすくなったり
優しくできなくなってしまう理由、

夫のことが気が利かない
無神経男に感じられてしまう理由
などが科学的に明かされています。

 

産後クライシスを脱出するのに、
これらの理由が分かることは
大きな助けになります。

なぜかというと、
妻がキレやすく情緒不安定に見えることも、
夫が無神経男に見えることも、

これらの理由が分からないと、
相手の人間性の問題に感じられてしまうので、
お互いに責め合うことで
負のループに陥ってしまうからですね。

 

まずは、何事も ” 知る ” ことが第1歩。

この1冊で、今起きている状況、
自分のこと、相手のこと、
それらをよく知ることから
始めてみてください。

 

妻だけでなく、夫にも、
ぜひ読んでいただきたい、
イチオシの1冊です!

「産後クライシス」を脱出する手がかりが、
きっと見つかりますよ!

 

 

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