離婚のケース別考察その4「自分も相手も離婚したくない」場合

ご相談を通して得られた「智」
ご相談を通して得られた「智」
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今回は、
離婚に対しての当事者の思いをもとに、

①自分は離婚したい。相手も離婚したい。
②自分は離婚したい。相手は離婚したくない。
③自分は離婚したくない。相手は離婚したい。
④自分は離婚したくない。相手も離婚したくない。

と、4つのパターンに分けた
ケースの態様のうちの、
④について書いていきます。



④は「自分も相手も離婚したくない」
というケースですが、
自分も相手も離婚はしたくないのに、
「離婚」というワードが
登場するということは、
ご夫婦が「離婚」を考えるような
“ 何か ” が起こったということですね。



“ 何か ” というのは、
不倫や浮気だったり、
お金絡みの隠し事が発覚したり、
といろいろですね。



まぁ、でも圧倒的に多いのは、
不倫や浮気でしょうね・・・。



一方の不倫や浮気が発覚した後、

「離婚ではなく、
 やり直していくことに
 なったけれども、
 うまくいかないし、つらい」

「こんなことなら、 
 離婚した方がいいんじゃないか・・・」

と、悩まれたりするわけです。



自分も相手も「離婚したくない」
とは思っているけれども、
なかなか思うような方向に
進んでいかないということは
多いですよね。



ここでいう「離婚したくない」には、
「積極的には離婚を望んではいない」
という姿勢も含まれるので、
煮え切らない態度に見える
相手の真意をはかりかねたり、
相手の言動を信じることが
できなくなっていたりで、
一筋縄ではいきません。



でも、でも、ですよ。
私は、このケースはやり直せる
可能性が高いと思っています。



なので、
一筋縄ではいかなくても、
諦めずに頑張ってほしいと
心から思っています。



このケースのように、

「もう一度、相手と夫婦として
 やり直していきたいのに、
 なかなかうまくいかない」

という葛藤を抱えている方は、
自分の思い描く
「夫婦の形」
「やり直しの形」
というものを持っていて、
それにあてはまらない
現在の状況や相手の様子に
大きなストレスを感じていることが
多いように感じます。



そして、
その「形」を突き詰めていくと、
それは「相手に〇〇をさせたい」
「相手に〇〇をしてほしい」と、
特定の何か(その内容は人それぞれ)を
相手に求めていることだったりします。



で、
「相手にやり直す気があるならば
 (相手が私を大切に思うならば)、
 相手はそれをしてくれるはず」
     ↓
「それをしてくれないということは、
 相手にはやり直す気がない
 (私を大切に思っていない)
 ということだ」

というルートを思考がたどり、
それが自身の精神状態や状況を
悪化させているように
感じることもしばしばです。

(これは、状況がよくならないのは、
 あなたのせいだと言っている
 わけではありませんので
 誤解しないでくださいね)



そして、
思考がこのルートをたどると、
自分が考える「形」で
やり直しを進めていきたいがために、
「どうしたら相手に〇〇をさせられか」
ということを追い求め、
それを実現させようと
一生懸命になってしまいます。



でも・・・、
それって、なかなかうまくは
いかないんですよね。



自分の思う「形」で
やり直しが進んでいくのが
自然なことであれば、
その「形」を実現させるために、
そんなにも苦しむことは
ないはずですから。



それに、
切望している〇〇を
無理やりに相手にさせて、
望む「形」を実現できたとしても、
それでやり直しがうまく進むかといったら
それには、大いに疑問を感じます。



であれば、
自分の望む「形」を
実現させるために躍起になることは、
「労多くして益少なし」
といえるでしょう。



とはいえ、
そのような状態のときには、
自分の心に
自分の考えとは違うものを
受け入れる余地が
ないんですよね。



心がいっぱいいっぱいに
なった状態では、
少し引いた目で状況を
見渡すこともできません。



なので、まずは、
その苦しさやつらい気持ちを吐き出して、
少しでも心を軽くしていくこと、

そして、
自分とは違う考えを
「受け入れる」まではいかなくても
「視野には入れられる」くらいの余地を
心の中に作っていくことが必要です。



というのも、
先ほども述べましたが、
必ずしも事実とはいえない、
自分の思い込みや、
何かにこだわった考え方が、
自分を苦しめていることが
多いからです。



このケースでの
「自分は離婚したくない」の
「離婚したくない」が
「相手とやり直して
 幸せな関係を築き直したい」
ということなのであれば、
自分の望む
「やり直しの形」にこだわって
その実現に躍起になることは
おすすめできません。



まずは「吐き出し」をして、
自分の心に余地をつくる。

そして、状況に照らして、
事実とはいえない思い込みや、
何かにこだわった考え方で
自分を苦しめてはいないか、
ひいてはそれが状況に
悪影響を及ぼしていないか、
を検証していく、
ということをおすすめします。



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