効果的かもしれない「悪意に対する向き合い方」

先日、ヤフーのニュースを見ていたら、
こんな記事を見つけました。



髭男爵・山田ルイ53世がヤジを封じる秘策を伝授! ポイントは「心理的な距離を詰めていくこと」



この記事の中で、
髭男爵の山田ルイ53世さんが、
営業先でお客さんの
ヤジを封じる秘策を
伝授してくれています。



で、その秘策が
どういうものかと言うと、
ヤジを飛ばした人の目を
 しっかりと見て、
 心理的な距離を詰めていくという
ことだそうです。



記事の最後の方では、
山田さんの発言として

山田:「今、認識しましたよ」という思いを、相手に与えてあげることによって、相手がヤジを飛ばせなくなるということですね。だからまぁ“悪意に対する向き合い方”というか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/315e2f596e60e3622c6565a151b228893b964814


と、「悪意に対する向き合い方」
という言葉が出てくるんですが、
その言葉で「なるほどなぁ」と
思い出したことがあるので、
今回はその思い出したことについて
書いてみたいと思います。



もうだいぶ昔、
子どもが乳幼児だった頃の話です。



ある仕事帰りの夕方に、
子どもを抱っこ紐で前だっこして
電車に乗っていたときのこと。



保育園のある駅から
乗り換えの駅までの、
1駅の間を走る間に
起きた出来事なのですが、その日、
帰りの1本目の電車に乗った途端、
前だっこしていた子どもが
手足をバタバタさせて
火がついたように
泣き出してしまったのです。



何がきっかけで、
そうなってしまったのかは
思い出せないのですが、
もう必死にあやして
泣き止ませようとしたことを
覚えています。



車内はそんなに
混んではいませんでしたが、
電車のように狭い空間で
乳幼児があらんかぎりの力を尽くして
泣きわめいている・・。



幼子を抱っこしている母以外にとっては、
迷惑以外の何物でもない状況ですが、
必死にあやす母にとっても、
まさに修羅場・・。



身が縮む思いで、必死にあやし、
目が合う人には
「すみません、すみません」と
申し訳ない思いで
頭を下げ続けていたところ、
背後から
「チッ、チッ、うるせぇ」
という男性の声が聞こえてきました。



最初は、申し訳ない思いで
背中を縮こませていたのですが、
「チッ、チッ、うるせぇ」
の舌打ちは1度や2度ではなく、
うちの子が泣き止むまで
ずっと続きそうな気配・・。



その時、
特に何かを考えていたわけでは
なかったのですが、
なぜか私の体は勝手に
声の主の方にクルっと向きを変え、
気づいたときには、
その声の主である
スーツとコートを着た
若くて細身なサラリーマン風な男性と
目が合っていました。



そして、私は、
子どもを抱っこしたまま
「どうもすみません」と
その男性に向かって
深々と頭を下げました。



すると、
その男性は気まずそうに
サッと目をそらして横を向き、
「チッ、チッ、うるせぇ」
も止まりました。



元の位置に向きを変えながら、
私は心の中で密かに
「勝った・・」とガッツポーズ。
(もちろん、ガッツポーズは
 心の中でだけですよ)



電車の中でギャーギャー泣きわめき、
人様に迷惑をかけておいて
「勝った」も何もないもんですが、
自然とそんな気持ちに
なってしまったのも事実。



電車の中には、いろいろな人が
乗っているでしょうから、
具合の悪い人や
機嫌の悪い人もいたことでしょう。



そういった方々を含めて
周りの方に迷惑をかけてしまって
申し訳ない思いでいたことが
大前提にありますが、
それでもね、
母だって周りに
迷惑をかけたいわけでも、
子どもを泣かせたくて
泣かせているわけでもないのですよ。



子どもを人任せでなく
自分でお世話して
育てたことのある人なら、
少なからず乳幼児というのは
そういうものだということも
分かっていることと思います。



だからということも
あるかと思いますが、
私自身は、そういう状況で
あからさまな批難や悪意に遭う
ということは
滅多になかったように思います。



「うるさいな…」という顔を
されることはあっても
(それは、仕方がないことです・・)
「お母さんも大変ね」
という視線を感じることも多く、
このときのように
「チッ、チッ」と
分かりやすく悪意を向けられたのは、
これが最初で最後の出来事
だったかもしれません。



その男性にとっては、
「チッチッ」と舌打ちして
悪感情を表明せずにはいられないくらい、
うちの子の泣き声が
うるさかったのでしょうし、
虫の居所も悪かったのかもしれません。



だからこそ「どうもすみません」と
目を合わせて頭を下げたのですが、
それが相手の悪意ある「チッチッ」を
撃退した(ように感じられた)
ことには、意外な思いもしました。



でも、髭男爵の山田ルイ53世さんが、
「ヤジを飛ばした人の目をしっかりと見て、
 心理的な距離を詰めてい」き、
「今、認識しましたよ」という思いを、
 相手に与えてあげること」、が
営業先でお客さんのヤジを封じる
秘策であると述べている
ヤフー記事を読んで、
「なるほど・・、そういうことかぁ・・」
と10年越しに納得してしまいました。



同じ“悪意に対する向き合い方”でも、
「継続的に向けられてくる悪意」と
「通りすがりの悪意」や
「見知らぬ人からの悪意」では、
その有効性や危険性に
違いが出ると思いますが、
少なくとも「通りすがりの悪意」や
「見知らぬ人からの悪意」については、
山田さんが伝授してくれている秘策は
効果的な “ 悪意に対する向き合い方 ”
なのかもしれないと、
この体験から感じました。



とはいえ、
些細なことをきっかけに
悲惨な結果が招かれる事件が
多々起きていますので、
「目をしっかりと見て、
 心理的な距離を詰めていく」
という向き合い方は、
実際にはかなり難しい手法
のような気もします・・。



「生兵法は怪我の基」
ともいいますし、
実際に試してみたりとかは
しない方がいいのかもしれませんね・・。



悪意には遭遇しないに限りますね ^ ^ ;





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