「謝罪」をうまくいかせたいなら本当にすべきことはコレ

ご相談を通して得られた「智」
ご相談を通して得られた「智」
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去年(2017年)は
「一線を越えた・越えない」
ということで注目をされた
芸能人や政治家の、

第三者がその話を聞いたら、
「そりゃ、一線を越えてないワケがないよね」
と思われるようことが
話題になりました。

 

その中には、
「ホテルの同じ部屋に
 妻以外の女性と泊まったけれども
 一線は越えていない」
というのもありましたが、

そこまでまっ黒に近いグレーではなく、
もう少しシロに近いグレー
という状況であれば、

魔が差して、
うっかり陥ってしまうということは
誰にでも起こり得るかもしれません。

 

そして、
そういうグレーな行動を
取ってしまったことが、
夫や妻の知るところとなってしまい、
夫や妻からの怒りを買ってしまった
という場合。

 

そういった状況において、
グレーな行動を取ってしまった方から

「離婚はしたくないのです。
 離婚にならないために、
 私はこれからどうしたら
 いいのでしょうか?」

というご相談を受けることがあります。

 

これをお読みのあなただったら、
それに対して何と答えますか?

 

私の答えは、

「相手が怒っていて、
 あなたがそれを悪かった
 と思うのであれば、
 まずはきちんと謝ること」

です。

というか、これしか思いつかないです。

 

でも、この答えだけでは、通常、
こういうご相談をされる方は
満足されません。

なぜかというと、
こういったご相談の目指すところは

「相手が許してくれて、
 離婚にならずに済む方法」

を知ることにあるから。

 

つまり、
相手が許してくれて
離婚にならずに済むという

「結果」を確実に
コントロールできる方法を
得るのが目的なので、

「きちんと謝る」のように、
それをしても結果がどうなるのか
分からない答えだけでは
満足できないわけです。

 

でもねぇ、
そんな「結果」を
確実にコントロールできる方法
なんてないですよ。


だって、
相手には謝られても
「許さない自由」
があるんですから。

 

結局、
「結果」を確実に
コントロールするというのは、

相手の心や行動を自分の望む方向に
コントロールしたいということですが、

よくよく考えると、それって
かなりムシのいい話でもありますよね。

 

何かしでかした方が、
相手の「許す・許さない」の自由まで
奪おうとしてるってことですからね。


相手が、
そのムシのよさを感じ取ったら
「本当に反省してんの?」
とますます怒りを
強くするかもしれません。

 

結論を言えば、
相手の心や行動を縛れない以上、
結果をコントロールすることなんて、
できないってことです。

であれば、
コントロールできない
結果への執着は手放して、

自分にできることに
集中した方がいいですね。

 

今回のケースで、
自分にできることといえば
「誠心誠意、謝ること」
ですよね。

実際、
相手が許すか許さないかは、
どのくらい相手の心に響く謝罪が
できるかにかかっています。

 

ただ、間違えてはいけないのは、
ここですべきは

「どう言ったら相手の心に響くのか」
という、相手の心に響きそうな
「言い方」や「言葉」「フレーズ」
を考えることではないということです。

 

何が相手の心に響くのかは、
その状況の相手になってみなければ
分からないこと。

つまり、それは、
こちらにコントロールできること
ではないのです。

 

だから、
ここで本当に大事になってくるのは、

自分ができること
 =誠意をもってベストの謝罪をする、

ことに心を砕くこと。

そこにフォーカスすることが、
結果として、
相手の心に響く可能性を
高めることになるわけです。

 

そこを理解するために
お伝えしたいのが、
夫婦間に限りませんが、

「謝る」ことも含めて、

「お互いの間で交わされる
 コミュニケーションは
 キャッチボールのようなもの」

ということです。

 

キャッチボールは、
相手にボールを投げて、
そのボールを相手に受けてもらいます。

そして、
相手が投げてくれるボールを
こちらが受け取る、
その繰り返しです。

 

「謝罪」というボールを
投げるのがこちらなら、
それを受け取るのは相手の役割です。

相手は、
ボールを受け止めて
投げ返してくれるかもしれませんが、

よけてボールを受け取めてくれない
かもしれませんし、

受けたボールを投げ返さずに
ポイと捨ててしまうかもしれません。

 

それは、
相手の自由なので、
相手に無理矢理に受け止めさせたり、
投げ返すことを強制することはできません。

 

相手に、
こちらが投げたボール(謝罪)を
受け止めて、

さらに、
投げ返してほしいのであれば、
こちらにできるのは

「キャッチボールを続けたくなるような
 いいボールを相手に投げること」、

ただそれだけです。

だからこそ、
そこに全力集中しなくてはいけません。

 

それなのに、考えるのは

「相手から、自分の望むような
 ボール(返事)を返させるには
 どうしたらいいのか」

といった、
自分にはどうすることもできないことばかり…。

だから、
肝心の自分が投げるボールが
おろそかになって、
いいボールが投げられなくなって
しまうのです。

 

結果が気になるのは
仕方のないことではありますが、
それ(結果=相手の心や行動)を
コントロールすることはできません。

であれば、
コントロールできない
相手からの返球ばかりを気にすることに
時間を費やすのをやめて、

自分が投げるボール(謝罪)に
注力しましょう。

 

自分は離婚を望んでいる
わけでもないのに、
なんで(いくら本当はシロとはいえ)
信頼関係にヒビを入れるような
グレーな行動をとってしまったのか。

何か、夫婦関係に不満や不安があったのか。

今回のことがあって、
自分の中で何か気づいたことや
心境の変化はあったのか。

相手を怒らせたり
傷つけたかもしれないこと、
信頼関係にヒビを入れたかもしれない
ことについてどう考えているのか。

この先どうしたいと思っているのか。

 

「真摯な反省」も「誠心誠意の謝罪」も、
そういったことをきちんと考えた上で
出てくるものですよね。


だとしたら、
まずは自分と向き合って、
そういったことを考えることから
始めてみてもいいかもしれません。

 

今回のようなケースで、
「許してもらって、離婚しないですむ方法」
をいち早く知ってなんとかしたい
という気持ちはよく分かります。

 

でも、
夫婦のコミュニケーションのように、
相手のあることでは、

それが自分でなんとかできることか
(自分の領域にあることか)、

自分にはどうしようもないことか
(相手の領域にあることか)

の線引きは大切なことです。

 

自分には
どうすることもできないことに
フォーカスするのではなく、

自分にできることに
フォーカスして力を注いでください。

 

結局は、
それがいい結果を導くことになりますよ ^ ^

 

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