「真の反省」と「上っ面の反省」 それを分けるものとは?


今、俳優の東出昌大さんが
自身の不倫が原因で、
妻である女優の杏さんと
別居中という話題が
世間を賑わしています。




不倫相手は、
若手の女優さんということですが、
私のように
この女優さんを知らなかった者も、

この件でこの女優さんを
知ることとなったわけですから、
ある意味、この女優さんの知名度は、
この件で一気に
アップしたのかもしれません・・・。




しかし、まぁ・・・
それにしても・・・
よりにもよって
杏さんの夫と関係を持つとは・・・。




杏さんが、
大物俳優であるお父さんの不倫で
苦しめられた経験を持っていることも、

女性からの好感度が
絶大に高いことも
周知の事実だったでしょうに・・・。



しかも、芸能界という
同じ業界に生息しているのに・・・。
(違う業界からならOK
 というわけではありませんが)



「女優生命」という
発覚したときのリスクを
考えなかったのかな・・・。



東出さんと出会ったときには、
まだ未成年だったっていいますからね。
若くて、そこまで考えが
及ばなかったのかな・・・。




それよりも、
奥さんが人気があって
素敵な人であればあるほど、

その夫を振り向かせている
自分の価値も上がっていくような、
そんな高揚感が勝ってしまったのか・・・。




若くて自分の魅力と可能性を
絶賛発揮中の女の子に、

「双子の育児に奔走している
 奥さんがいることを考えろ」

って言っても、
まぁ通じないでしょうし、

その時に
ストッパーになりうる要素といったら、
自分の将来=女優生命へのリスク
ぐらいしかなかったんじゃないのかな
と思ったりしますが、

そんなリスクなんて考えず、
情熱に身を任せたって
ことなんでしょうかね・・・。




でも、そんなリスクを冒しても、
発覚して大ごとになれば、
男は「家庭に帰りたい」って
なっちゃうんですからね・・・。




東出さん同様、
この若手女優さんも、
これまで頑張って築いてきたものも、
これで台無しに
なってしまうのかもしれません・・・。



まぁ、それが、
この二人がこの不倫によって
支払わなければならなくなった
代償ということなのでしょうが・・・。




で、今回の二人もそうですが、
著名人に限らず、
不倫・浮気が発覚した人は、
だいたいその発覚後に、

「軽率な行動を反省しています」

って言いますよね。




でも、いつも思うんですが、
その「反省」って、
何に対する「反省」
なんでしょうね・・・ ^ ^ ;




発覚前に関係を断ち切って
いたようなケースだったら、
その「反省」も
理解できるんですけど。



発覚したり、
何か大ごとになったり
していなければ、

「その関係って今も
 続いてたんじゃないの?」

って思えるケースも、
ままあったりするわけで。




そんなケースで、
「反省しています」
って言われても、

失礼ながら「軽いな~」って
感じてしまうのは、
私だけではないですよね、
きっと・・。



前に、
「『反省するけど後悔しない』
 がキライな理由」
という記事を書いたんですが、

私が「反省」を
あんまり信用できないというか、

この言葉自体を
あまり好きになれないのは、
この使われ方の軽さにも
理由があるように思います。




でもね、
どうやら「反省」っていうのは、
そもそもが、
そういうタチのもので
あるのかもしれません。




というのも、前回の記事で、
岡本茂樹さんが著者の

『反省させると犯罪者になります』
『凶悪犯罪者こそ更生します』
『いい子に育てると犯罪者になります』

の3冊にちょっと触れたのですが
(内容にまでは触れられませんでしたが)、

実は、その中で
「反省」が持つ危うさが
詳しく述べられているんですよね。




なんてったって、
その中の1冊のタイトルは

『反省させると犯罪者になります』

ですからね。




「悪いことをしたときに、
 し(させ)なければならないことは、
 まずは『反省』」

というのが普通というか、
一般常識でさえあるかと思うのですが、

この本のタイトルからすると、
「反省させると」人は
「犯罪者に」なっちゃうんですよ(笑)。




まぁ、それはもちろん曲解なのですが、
それくらい「反省」には
危うい面があるということですね。




上記で取り上げた3冊は、
別に不倫や浮気に関する書籍では
ありません。




著者が犯罪者の更生支援の現場や
教育の現場に立たれてきた経験から、

犯罪者が真に更生するために
必要なことや、

犯罪行為に手を染めてしまう過程、
人が生きづらさを抱えてしまう過程には、
どのような要素があるのか、

といったことが
この3冊の中で述べられています。



例えば、
子どもが悪いことや、
中高生が万引きなどの
問題行為をした場合には、

身近な大人、
たとえば親や先生から、
深い反省と
「同じことを二度としない」
という固い決意を
求められることになります。



また、
大人が犯罪行為に及んで
裁判にかけられてしまったときなどは
裁判所から、

それが報道などされてしまえば
日本全国の良識ある人々から、

被害者に対する謝罪と
深い反省を
求められることになります。



でも、
著者は3冊の著作の中で
以下のように述べています。

反省させる以前に、しないといけない「大切なこと」があるのです。
この「大切なこと」が欠けていると、犯罪者が生まれます。

『反省させると犯罪者になります』新潮新書P5

自己理解がないまま、「二度とやりません」と固い決意をしたり、「申し訳ありませんでした」と深く謝罪したりしても、犯罪の抑止力としてはほとんど期待できません。

『いい子に育てると犯罪者になります』新潮新書P17

矯正教育とは、本来、「心の治療」をすることです。

たとえ対象が被害者であったとしても、受刑者の心のなかに不満や怒りがあるのなら、それらの感情を外に出さないかぎり、心からの反省などできません。

なぜなら、被害者に対して否定的感情を持ち続けたままで被害者(遺族)の苦しみや悲しみを考えることは、人間の心理として無理だからです。

『凶悪犯罪者こそ更生します』新潮新書P28

人は、自分がされたことを、人にして返すものです。

優しくされれば、人に優しくすることができます。

冷たくされると人に冷たくしたくなります。

そう考えると、人を傷つける人は、自分自身が傷ついていると理解できます。

自分自身が傷ついているから、自分自身を大切にできないのです。

自分自身を大切にできず、自分の「心の痛み」に鈍感になっているから、他者も大切にできません。

自分自身を大切にできず、自分の「心の痛み」に鈍感になっているから、他者の「心の痛み」にも気づけなくなります。

『反省させると犯罪者になります』新潮新書P52

反省は、自分の心の奥底に閉じ込めていた否定的感情の存在に気づき、それを吐き出すことによって、自分の「心の痛み」を実感した後の話です。

自分の心の痛みを理解することによって、被害者の心の痛みも実感を伴って分かってきます。

そのとき初めて自分が犯した行為に対して、心からの謝罪の気持ちが
湧き上がってきます。

自然と心のなかから被害者に謝罪する思いが生まれることが本当の反省です。

『凶悪犯罪者こそ更生します』新潮新書P139

自分のことが理解できると、相手のことも理解しようとする気持ちになれるのです。

人から言われて学ぶ姿勢になったのではなく、自分から進んで被害者のことを考えようと思う心が芽生えるのですから、これこそ本当の反省の始まりです。

整理すると、過去に起きた事実の確認→心の奥底にある否定的感情の確認→否定的感情の吐き出し→自己理解(気づき)と心の変容→被害者に対する罪の意識の芽生えと深まり、という流れになるでしょう。

『凶悪犯罪者こそ更生します』新潮新書P138


私たちは、
何か事件が起きると、
すぐにその加害者に、
真摯な謝罪と反省を求めますが、

これらの記述から、
事件を起こしてしまった加害者に、

すぐに被害者やその遺族の苦しみを
理解させようとしたり、
反省をさせようとするのは、

人間の心理として、
無理があることのようだ
ということが分かります。




真の反省に至るには、
問題とされるような行為を
してしまったことについて、

人として「弱かった」からとか、
「甘かった」からといった、
表面的な反省で
済ましてしまうのではなく、

問題行動に至ったプロセスや
さらに、その原点を探り、

その原点から生まれて
これまで抑圧してきた
否定的感情を吐き出すことが、
まず、必要なようです。




そして、
それをすることなしに、
ただただ問題行動に対しての
反省を求めても、

反省は表面的なものにとどまり、
さらには、
その反省によって抑圧は強まり、
状態はより悪化していく。




順序としては、まず自分。

自分の痛みに気づき、
自分の否定的感情を
吐き出してからでなければ、
相手の痛みを感じることはできない。




逆に、それができれば、
自然と、
相手の痛みを理解するようになり、
罪の意識や謝罪の思いは
生じてくるようになる。




つまり、
そのプロセスを経れば、
真の反省に至るようになる、
ということのようです。




私ね、
この3冊を読んで、
これらのことが
不倫・浮気からのやり直しについても、
あてはまるような気がして
深く納得してしまいました。




以前にも、
「夫の不倫・浮気発覚後のやり直しで
 気をつけたいコト(その1)」
という記事で、

不倫・浮気した夫自身が、
妻の苦しい胸の内を
受け止めることは難しい
ということを書いたのですが、

それには、
やっぱり上記のようなことが
あてはまるからだと思います。




上記のようなことというのは、
不倫・浮気をした夫の方が

・自分のことでいっぱいいっぱいなこと

・被害者(妻)に対する
 否定的感情などがある場合には、
 その否定的感情を抱いたままで、
 妻の苦しみを理解するようなことは
 人間の心理として無理であること

・自分が(心の)痛みに対して
 鈍感になっているがために、
 自分が人に与える痛みについても
 鈍感になっていること

ということですね。




これらのことが影響して、
妻を傷つけた自身の行為について、
真の反省をすることが
難しいのだと思います。




犯罪行為でも、
不倫・浮気でも、
それによって被害を受けた方は、

「人に迷惑をかけておいて、
 『まずは自分』だなんて、
 何言ってんだ!」

と、受け入れがたい思いを
抱くと思いますが、

上っ面の反省ではなく、
真の反省をするには、
否定的感情を吐き出すという
プロセスを経ることが
必要なようです。




一般的な常識からいえば、
不倫・浮気をした夫が
自分の抱えている不満や
否定的感情を吐き出すなんて、

全く反省していない姿に見えて、
とても容認されないように思えますが、

その方が、
夫が真の反省に至るため、
夫婦のやり直しのためには
近道なのかもしれません。




夫が真に反省することによって、
夫が妻の苦しい胸の内を
正面から受け止められるようになれば、

それによって、
傷ついた妻の心も
夫によって癒されるようになる
かもしれませんしね。




やっぱり、
夫の不倫・浮気で傷ついた妻は、
それによって受けた苦しみや痛みを
夫にこそ受け止めて理解してほしいと
本当は願っていますから。
(離婚ではなくて、
 やり直すことを
 望んでいる場合の話ですけどね)




あ、でも、だからといって、
決して、傷ついている妻に対して、
妻に対する否定的感情の吐き出し
とかはしないでくださいね。




不倫・浮気からのやり直しのための
「真の反省に至る
 相手の思いを受け止められる
 ようになるための吐き出し」
プログラム、いつか作りたいです!




私のつたない説明では、
上記の岡本茂樹先生の著作の神髄は
とっても伝わらないと思いますので、

良い意味でも悪い意味でも、
何か引っかかったり
気になったりした方は、
ぜひ、
直接にお読みになってみてください。



子育て中の方にもおすすめです!

新潮新書 岡本茂樹著
「反省させると犯罪者になります」
「凶悪犯罪者こそ更生します」
「いい子に育てると犯罪者になります」




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