私がお受けしたご相談の中には、
ご主人がモラハラ、
もしくはモラハラっぽい
というケースが結構あります。
夫婦関係で何か問題が発生したり、
悩みが生じるうちの一定の割合を
モラハラが占めているんだろうな・・・
と感じています。
私もモラ夫と思しき方と
お話させていただいたことが
何度かありますが、
そこから私が抱いた
モラ夫の特徴といえば、
” とにかくジコチュー ”
というところでしょうか。
もうね、
根本的なモノの考え方が
自己中心的で自分勝手。
しかも、困ったことに、
自己中心的で自分勝手ながらに、
というか、
自己中心的で自分勝手な形であっても、
論理は一貫しているので、
その立場に立って
話を進めていく限りにおいては
矛盾のようなものがない・・・。
だからなのか、
本人自身が自分の言ってることや
していることが
「おかしいかも・・・」と
気づくことってないんですよね ・・・。
夫のモラハラに悩んでいる方などは、
誰か夫が耳を貸す人に話してもらえれば、
夫も自分がおかしいことを
分かってくれるんじゃないかと
期待を抱くことがあるようですが、
なかなか難しいですよね。
というのも、
モラハラ体質の人とそうじゃない人とでは、
よって立つ前提が全く違うから。
よって立つ前提が全く違うから、
それゆえに、
どこまでいっても平行線。
モラ夫にはモラ夫が
よって立つ前提があり、
モラ夫はそこから成り立つ論理の中で
「正しい」と思うことを
言ったりしたりしてるワケで・・・。
だから、モラ夫の中では
「間違ってるのは、おまえの方」
ということになるんでしょうね。
本当にタチが悪いですね・・・。
一方で、
モラ夫の妻として
夫からのモラハラの被害に
遭っている方の特徴はと言いますと・・・。
私がお話をさせていただいた方々
という限定つきではありますが、
「優しくて、責任感が強くて、
きちんとしていて、
周りの期待に応えられる頑張り屋で、
人の話をきちんと受け止められる人」
という印象があります。
だから、
モラ夫の理不尽な態度や要求にも
応えようと努力して
すり減ってしまいますし、
モラ夫の話を真正面から受け止めて
「私が悪いのかな・・・」と、
何かおかしいと感じつつも
思い悩んでしまうんですよね。
さらには
「これはモラハラだ」と気づいてからも、
相手の過度な要求に応えて
それを乗り越えることで
相手に非を認めさせようと頑張ったり・・・。
でもね、
どんなに頑張っても、
モラ夫は自分の非を
認めたりはしませんから。
きっと、
モラ夫の設置した土俵に乗っている限りは、
大人しく従っていようが、
ジタバタとあがこうが、
モラ夫の思うツボなのでしょうね・・・。
だとしたら、
モラハラ被害に遭っている妻に
できることは、
「モラ夫の土俵から降りる」
ことなのかもしれません。
離婚という形で
モラ夫の土俵から降りられれば
一番いいのでしょうが、
いろんな事情もあって
「そうはいかない」という場合も
多いですよね。
そんな場合でも、
「モラ夫の土俵から降りる」
ことはできるように思います。
そのためには、
まず自分とモラ夫を
切り離して考えること。
モラハラ被害に遭っている妻は、
やはり、
モラ夫に捕まって浸食されているだけに、
自分とモラ夫の境界があいまいで、
自分とモラ夫のことを
一緒こたにしてしまっている
ことが多いように感じます。
たとえば、
妻にお話をうかがっているときに、
妻本人のことを聞いていたはずなのに、
返ってきた答えは
モラ夫についてだったり・・・、
とかね。
なので、まずは、
自分とモラ夫をしっかり切り離して、
モラ夫がどうこうの前に、
自分の感情、気持ち、言動を
自分で分かってあげる
(自覚する)こと
が必要かなと思います。
その上で、
自分とは違うモラ夫の考え方や
押し付けをスルーしてしまうこと。
人の話をしっかりと受け止められる
というのは長所のはずなのですが、
対モラ夫に関して言えば、
それが自分を苦しめることにもなるので、
モラ夫が相手のときには、
人の話をスルーしてしまえる技術も
身に着けた方がいいように思います。
そこで、お手本になるのが、
わりと若い人たちの間でみられる
「〇〇だって~、ウケる~」
と人の話を
ハナからスルーしてしまうやり方。
これ・・・、
もし自分がされたら
相当に腹が立つと思うので、
ウワサ話の中とかでなく
相手の面前でやるとすれば、
間違いなくやってはいけない
失礼な受け答えだと思います。
とはいえ、
自分と違う意見や考え方について
歯牙にもかけず流してしまう
という点においては、
本当に見事なまでのスルー方法!
モラ夫の被害に遭っている方は、
多分、こういったスルー方法は
本当に苦手なのではないかと思いますが
(まぁ、私もこんなことは苦手ですが ^ ^ ;)、
これが素でできる人は、
ほぼ絶対と言っていいくらい
モラ夫のターゲットになることは
ないでしょう。
モラ夫からワケの分からない
理不尽なことを言われたときに、
「はぁ?ナニ言っちゃってんの?
マジ意味わかんないし。ウケる~」
って返せたら気持ちいいでしょうね。
とはいえ、
モラハラで苦しんでいる場合には、
夫婦の間に強弱の力関係が
出来上がっているでしょうから、
こんな返しを
実際にすることはできないと思います。
でも、心の中でならできますよね ^ ^
モラ夫から
こちらに投げられたボール(言葉)を
真正面から受け止めるのではなく、
投げられたボールが
目の前にやってきたら
「ウケる~」とどこかにバシっと
飛ばしちゃってみてください
(心の中でね)。
最後に、今、思いついたお話を。
あるところに、
モラハラ星からやってきた
淋しいモラハラ星人の男がいました。
モラハラ星人は、
地球人のふりをして、
自分のパートナーになってくれそうな
地球人の女性を探していました。
モラハラ星人は自分の嗅覚を頼りに、
自分のパートナーになってくれそうな、
自分の話をちゃんと聞いてくれる
心の優しい地球人女性を見つけました。
モラハラ星人は、
その地球人女性に近づき、
自分も常識的な地球人として
ふるまうことで、
まんまとその地球人女性を
パートナーにすることに成功しました。
そして、
その成功を見計らっていたように、
モラハラ星人は地球人のフリをやめて
淋しいモラハラ星人としての本性を現し、
妻となった地球人女性を
その自覚なく苦しめるようになりましたとさ。
おしまい。
なんのオチもないお話ですが、
この話に、
ひとつ救いを見いだすとしたら・・・。
モラハラ星人のいる家で
モラハラ星人と一緒に暮らしているとしても、
地球人女性はモラハラ星人ではないし、
ここは地球なのだから、
夫とは違う地球人として
地球人の暮らしをしていくことは
可能なのだということ。
モラハラ星人の家を一歩出れば、
外には、地球人がいっぱいいますよ。